2011-07-20

台風6号がゆっくりと去って行きました。熊本はようやく戦が終わったあとのよう。史記に出てくる名馬の眠る山の名が『マーゴン』

台風6号がゆっくりと去って行きつつある熊本、自転車並みのスピードだという事で午後には落ち着きました。この台風6号は『マーゴン』という愛称だという事だけれども、とある名将の名馬としては遅くないかな。いや自分を逃がすためにかえって塚閒って自刃する事になった主の死を知って、川に身を投じた名将と名馬の絆に感銘を受けた人が、この「騅(すい)」を葬った山が『馬鞍(マーゴン)山』。この山が馬の鞍の形に似ているのか、名馬を埋めた上に出来た山だから鞍というのか知らないけれども、今回の台風6号は名馬『騅(すい)』では無くて、この山だったのかもしれないね。

曇り、気温22度、湿度94%。台風が近づいてきていた頃は蒸す様な感じだったけれども、湿度は相変わらず高いものの空気中に水分があって潤い感を感じるほどでは無いけれども気温が低くて半袖では肌寒い。

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倫理的な森という名称の喫茶店がありました。中学の時に友達の家に遊びに行く行き帰りの途中で、見つけた本屋に寄ったりビルの中を冒険したりしていた時に見かけた喫茶店。その哲学的な響きに興味を引かれていました。モンテヴェルディの超大作《倫理的・宗教的な森》の原題は“Selva morale e spirituale”で、元来の意味は「イタリア語による道徳的内容の曲やラテン語の宗教合唱曲の集成」といった意味らしい。“Selva”という単語には“森”という意味合いもあるから邦題をつけた人が誰で、どういういきさつがあったかは知らないけれども妙訳を見いだしたものだと面白く思っています。《聖母マリアの夕べの祈り》が極められた最高の宗教作品であるのに対して、鬱蒼としています。《聖母マリアの夕べの祈り》の残骸や素材、断片の様なものがいろいろと見いだされる曲集である意味とらえどころが無い。モンテヴェルディが最晩年にまとめたものだから、ぶつぶつ老人の戯言の様な趣でいろいろな人が立ち寄り、言葉を交わしたり物事にふけったりして立ち去っていく喫茶店にはぴったりなのです。

台風6号はとってものろのろした歩みで、熊本が強風圏から抜けるのはお昼前になる予報。老作曲家のつぶやきの様な《倫理的・宗教的な森》からの数曲を、嵐の中で聴いてみよう。

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