マーラー没後100年に、N響が記念コンサートに選んだのは《交響曲第4番》。マーラーの『天上の歌』として、明るく叙情的な交響曲です。いつもの大きな管弦楽でなく、終楽章に一人のソプラノが加わって短い歌を歌います。
うれしい愉しい天上の国
浮世のことは忘れよう
天の国には
地上の騒ぎはとどかない!
どこもかしこも平穏そのもの!
天使のような暮しぶり!
とはいえ、まことに浮きうきわくわく!
歌って踊って
跳んでははねて!
ペーテロさまが見ておわす!
男は愛せよ、女は愛されよ。若者も年寄りもキスをしよう。すべての命を愛そう。と、歌うベートーヴェンの『第九』に通じるようではありませんか。