かつてカストラートが歌ったヘンデル、ヴィヴァルディの最も偉大なオペラアリアを、コントラルトのナタリー・シュトゥッツマン、カウンタテナーのマックス・エマヌエル・ツェンチッチ( http://www.cencic.net/ )が上演。ライヴは日本時間 2011年11月18日、午前4時からインターネット生中継される。 http://jp.medici.tv/
モーツァルト、ベートーヴェンの時代まで宮中で働いている人の中で一番上にあったのが宮廷料理長。彼が差配する料理人、その下に庭師が居て、宮廷音楽士は最も身分が低かった。料理はやんごとなき方々が口にするものだから、当然最も優遇されたものでしょう。おそらく経費が最も掛けられるのもこの部門だと思う。庭師はいわばデザイナーと観ることが出来るから、見栄で無くても立派に見える様で無ければ困る。
音楽は王の趣向が繁栄するもので在るし、いつも身近にあった。起きてから遊んでいる間も音楽が鳴っていたのだから、一番身近に居るものだからカストラートが登場することになったのでしょう。
カストラート歌手で最初の歴史に残るのが1562年、システィーナ礼拝堂の聖歌隊のメンバーだった。彼らカストラートの歌声は神聖な音楽と17世紀、18世紀のオペラに主要は役割を果たしている。
モーツァルトの歌劇《フィガロの結婚》は小姓ケルビーノを、女性歌手が男装して歌うことは今では一般的だがカストラートのための役割でした、一方、ヘンデルの最後のオペラ《デイダミア(1741年初演)》はオデュッセウスはソプラノのために書かれています。
1830年頃のオペラはカストラートの活躍も前提に書かれている作品が普通で、カストラートは1920年まではまだバチカンの聖歌隊に存在していたにもかかわらず、しだいにオペラ作品は彼らを求めなくなり姿を消した。彼らがステージに立ったかどうかは分からないけど、オペラのアリアなどを吹き込んだSPレコードが少なからぬ数の録音として残って聴く事が出来るのは幸いである。
英米ではアルトとコントラルトの表記は混在しています。ベートーヴェンの《第九》もソロはコントラルトとなっている。今回の medici.tv の演奏会は女性の男声と言えるコントラルトと、男性の女声であるカウンターテナーの面白いデュオ・プレイ。二つの歌声が解け合って、かつてのカストラートの残照を味わえることに期待しています。
演奏は、オルフェオ55
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